まんぷくぷく 食と旅と子どもとの暮らし

2017年11月より駆け込みJGC修行を始め2017年12月に達成。SPG AMEXも駆使しながら旅のあれこれを移動中に呟きます。幼児と一緒のお出かけや食べた物の記録も兼ねて楽しかったこと中心に

【COVID-19】自宅から一歩も出ない週末:捏ねないパンとスカーレット

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ここ数日のうちに、坂を転がりおちるように新型コロナウイルスの感染状況が世界的に深刻になっています。FBを通して知る友人の状況に胸を痛めたり深く共感したり。次々と更新される深刻な状況を伝えるニュースにめまいがしたり、仕事も大きな判断が必要となったりの毎日はまさにエモーショナル・ジェットコースター状態で少し疲れてしまいました。

そして、今週末はついに東京都に外出自粛を求める公式発表が出たので、週末は一歩も家から出ずに過ごすことに。
不謹慎ながら、家から出ない週末に何をしようかと少しワクワクしながら土曜日はゆっくり朝風呂を楽しみ子どもと料理をし、日曜日は本を読みながらパンを焼いて、夜は撮りためた連続TV小説『スカーレット』を観ました。

すでにロックダウンが始まっているアメリカの都市ではパンづくりが流行っているとか。
やり過ごさなければならない時間は嫌というほどあるし、発酵して生き物のように膨らむ生地と向き合うのは確かに楽しい!その上美味しいときた!というわけで、私も今日はホームベーカリーは使わずにパンを焼いてみることにした。ただし手捏ねは面倒くさいので、「捏ねないパン」を作ってみることにした。

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「捏ねないパン」のレシピは色々とあるようですが、初めてなので信頼が置けそうな栗原はるみ先生のレシピでブールを焼くことにした。
強力粉、ドライイースト、砂糖、塩、水というシンプルな材料を木べらでさっくり混ぜてラップをして2時間待つ。

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すると生地はこんな感じに。大体2倍の量に膨らむ。ガス抜きをしてさらに1時間の二次発酵。
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いつもは炊飯用に使っているバーミキュラ・ライスポットの鉄鍋にクッキングシートを敷き生地を入れ蓋をしてオーブンへ。蒸し焼き状態で30分。蓋を取りさらに30分ほど焼いて完成。

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オーブンから出したばかりの状態だとパチパチと表面がはぜる良い音がします。
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荒熱をとってから切り分けて食卓へ。料理はほぼ土曜日の残りもの。

ブールは、バターをつけて食べようかとも思ったけれど、オリーブオイルに岩塩を擦ってバルサミコを垂らしたものにつけて食べたら最高に美味しかった。ただし、捏ねないパンはどうやらレシピにある指示よりさらに過剰に混ぜる工程を省いてよいようなので、次回はもっと勇気を持って混ぜる工程を簡略化しようと思う(混ぜない代わりに、発酵の時間が長いらしい)。砂糖が入らないレシピも気になるので、そちらでも作ってみようかな。

さてそんな感じでいつもより早い夕飯を食べてから、撮りためた連続TVドラマ小説のスカーレットをようやく観ることができた。

主人公喜美子の一人息子、たけしくんがいつ亡くなるか、それが不安でドキドキしながら迎えた最終回。このドラマらしく、その瞬間はいつもどおり淡々と描かれた。

天地がひっくり返るような悲しみを経験しても喜美子の悲しみは過剰に描かれない。それは個人の心の内にあるものだから。

一人になった家で一人たぬきそばを食べる。

お盆を使ってちゃぶ台の丼を台所に下げる。家族が暮らした賑やかな家に一人で暮らす人生の局面をきちんと描くドラマは人の暮らしに誠実だ。どんな時でも腹は減る。ちゃんと料理して、ちゃんと食べる。作品に向き合い、生きることから逃げない。

素晴らしい最終回だった。

私もしっかり生きていこうと思う。